おはようございます☆佐久市の歯医者黒岩歯科医院、院長の黒岩司です(^^)/
昨日は、一日、子供の矯正治療の講習会に参加してきました!
また新しい気づきがあり、本当に勉強になった一日でした!
今日からの診療にしっかりとフィードバックしようと思います!
さて、まだまだ残暑が厳しい毎日ですね!
この夏、熱中症対策としてスポーツドリンクを飲む方も多いのでは
ないでしょうか。

しかし、その熱中症対策として飲まれているスポーツドリンクですが、
飲み方を一歩間違えてしまうと大切な健康な歯を溶かしてしまう可能性が
あります。
それは『酸蝕症』です。

むし歯ではないのに歯が溶けてしまうなんてとても怖いですよね。
今回はその酸蝕症について原因や対策をお話しします。
そもそも、みなさんは『酸蝕症』という言葉を聞いたことはありますか?
歯の表面は、“エナメル質“という人間の体の中で1番硬い物質で
覆われています。
酸蝕症とは、酸の働きにより、硬い物質であるエナメル質を溶かしてしまう
病変です。
かつてはメッキ工場などの酸蒸気が原因となって生じる職業病の1つとして
知られていました。
しかし、近年ではコーラなどの炭酸飲料や、スポーツドリンクやワインなどの
酸性飲料による酸蝕症が増えてきています。
1番馴染みのある歯を溶かしてしまう病変といえば、むし歯ですよね。
では、酸蝕症とむし歯はなにが違うのでしょうか。
酸蝕症とむし歯の大きな違いは“細菌が絡んでいるかどうか“です。
むし歯はプラーク(歯垢)などの磨き残しの中にいる細菌が糖分を栄養にし、
酸をつくりだします。
そのつくりだした酸でエナメル質を溶かしてしまいます。
つまり、お口の中で酸が作られ、むし歯になってしまいます。
一方で酸蝕症は、お口の外から入ってきた酸(スポーツドリンクなど)や
身体の中から出てくる胃液などによって歯を溶かしてしまう病変です。
また、グレープフルーツなどの柑橘類の食べすぎや、過食症で嘔吐を
繰り返してしまうと、胃液によってエナメル質が溶けてしまいます。
酸蝕症はお口の外からくる酸によりダイレクトに歯が溶けてしまいます。
お気付きの方もいらっしゃると思いますが、原因は両者とも酸なのです!
だからといって酸性のものを食べない訳にはいきません。
ちょっとした一工夫を加えるだけで、健康な歯を溶かすリスクを
下げることが出来ます。
それは
①長時間だらだら食べ続けない(むし歯も同じ)
②酸性のものを食べたあとはうがいをする
③酸性の食べ物、飲み物をお口の中に溜め込まない
です。
簡単に言うと酸性の物をお口の中に含んでいる時間を
短くするということです。
これだけでも十分歯を酸蝕症から守ることが出来ます。
うがいができない場合はキシリトールが入っているガムを
噛むだけでも変わってきますよ!
ぜひお試しください。

今回はむし歯じゃないのに歯が溶けてしまう酸蝕症について
お話ししました。
酸性の飲食物は体にいいとされている物も多く存在します。
体にいいからといって間違えて摂取してしまうと、かえって
病気になってしまうことがあります。
心当たりのある方は、一度見直してみてはいかがでしょうか。
暑い季節が続きますが、酸蝕症のリスクを踏まえ、
正しい熱中症対策を行ってくださいね!
ではまた☆
黒岩歯科医院
院長 歯科医師 黒岩司

長野県佐久市生まれ。
平成25年に黒岩歯科医院を継承し、現在は院長として日々患者様の治療にあたっています。
患者様の歯だけを診るのではなく、患者様に対して全力で向き合う姿勢を持ち続け、これからもより地域の方々に信頼される歯科医院を目指していきます!